国立国会図書館のデジタルアーカイブで、昔の本が読めます。明治から昭和にかけて主婦のくふうや家事のくふうなどの本が多数出版されていたようです。今回はその中から家庭で出る廃品を利用する方法を載せた本[家庭実験廃物利用法(1918年,真文社,本山たもつ子)]をご紹介します。
国立国会図書館デジタルコレクションはこちらから(PDFを読める環境があれば)誰でも読むことができます。
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先人の暮らしのくふう
家庭実験廃物利用法によりますと、茶殻は12ほどの使い道があります。(2つくらいかぶっているものあり)- 枕の材料
蕎麦殻の代わりに乾燥させた茶殻を利用する。 - 蚊遣
蚊遣とは今で言う蚊取り線香のようなもので、乾燥した茶殻をいぶした煙で蚊を追いやるのに利用する。 - 塵取り用
こちらは湿らせた茶殻を板間へバラっと振りまいて箒で掃くと小さなゴミが茶殻について綺麗に掃除ができるとのこと。また、雑巾で拭くときに茶殻を一緒に拭くと艶がよくなる。 - 臭気止め
乾かした茶殻を戸棚やなんかに入れておくと臭い消しになる。時々茶殻でいぶしておくと湿気もなくなるとのこと。 - 花木の肥料
塵取りに使った茶殻は花壇や畑に捨てて、自然と腐らせ草木の肥料として使う。 - 家畜の飼料
ウサギや馬などの資料に混ぜて食はせる。多量に与えるのはお勧めしない。 - 二度使用
上等の茶はまた乾かして二度使用しても美味しい。 - 洗料
使用したままの乾かさぬ茶殻で食器を洗う。特に塗物の器などに効がある。 - 綿屑を取る
綿屑が部屋に散った時は生乾きのお茶殻を畳の上に撒いて掃くと埃も立たず綺麗になる。 - 錆を防ぐ
空き缶に乾燥したお茶殻をつめておくと錆が出ないのでいつまでも綺麗。また荷物を送る時の緩衝材にもなる。 - 臭気止め(二回目!?)
おトイレの壺(?)に入れておくと悪臭を防ぎ、虫も湧かない - 空き缶の匂い抜き
空き缶は変な匂いがするが、茶殻を日の中に入れてその上でいぶすとよい
すべて書き出すとこのような感じです。現代は枕を作ったり、家で布団を打ち直したり、箒で掃き掃除はしませんが、何かの時のために覚えておいても良いかもしれません。
乾燥した茶殻を脱臭剤に使うのはよく知られていて、わたしも冷蔵庫の中に乾燥茶殻をお茶パックに入れて使っていますが、じわじわと匂いがとれてとても清々しいです。お試しください。
乾燥した茶殻を脱臭剤に使うのはよく知られていて、わたしも冷蔵庫の中に乾燥茶殻をお茶パックに入れて使っていますが、じわじわと匂いがとれてとても清々しいです。お試しください。
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